歯ぎしり・くいしばり
歯ぎしり・くいしばりについて、ご相談の多いお悩み
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くいしばりがつらい
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くいしばりが癖になっている
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くいしばりで頬や舌が痛い、よく舌を噛む
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くいしばりがひどく、首や肩こりがつらい
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噛み合わせが低く、くいしばりがひどい
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くいしばりがひどく、顎や筋肉が痛む
歯ぎしり・くいしばりによって引き起こされる症状
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顎が疲れている、顎が痛い
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歯がすり減って短くなってきた
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歯が割れる・欠ける
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詰め物が取れたり割れたりする
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骨隆起がある(下の歯の裏側や、上顎の真ん中がコブのように盛り上がっている)
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睡眠不足
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首や肩こりがひどい
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顔半分が痛い
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顎が後方に押し込まれやすい
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頬や舌を噛みやすい
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口内炎ができやすい
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顎周りの筋肉が張っている
主な原因
歯ぎしり・くいしばりの主な原因は、ストレスや緊張です。不定愁訴の根本原因として、くいしばりによる噛み合わせの悪さが関係していることも多くあります。
歯ぎしり・くいしばりとは
「歯ぎしり」や「くいしばり」は、上と下の歯を強くこすり合わせたり、ぎゅっと噛みしめる癖のことを指します。これにより歯や顎に大きなダメージを与えることがあり、放置すると危険な場合があります。
グラインディング(歯ぎしり)
上下の歯を強く噛んだ状態で横に滑らせる動きで、ギシギシと音がする場合が多いです。
自分では気づかず、周囲の指摘で気づくことが多く、歯の「すり減り」が激しくなるのが特徴です。進行するとエナメル質が削れて象牙質が露出し、歯槽骨へのダメージも大きくなります。
クレンチング(くいしばり)
上下の歯を強く噛みしめる癖で、寝ている時や起きている時にも発生します。音が出にくいため、周囲に気づかれにくいことが多いです。骨隆起と呼ばれる骨の膨らみができたり、歯が割れやすくなることもあります。
タッピング
上下の歯をカチカチとぶつける歯ぎしりのタイプです。音がするため、自覚しやすいですが、他のタイプに比べて歯や顎へのダメージは少ないです。
歯ぎしり・くいしばりが引き起こす悪影響
無意識に歯ぎしり・くいしばりをする力は非常に強く、歯や顎関節に大きな負担をかけます。その結果、次のような影響を引き起こすことがあります。
歯への影響
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歯が長持ちしない:歯が割れたり欠けたりする
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詰め物がすぐに壊れる:詰め物や被せ物が傷んでしまう
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歯周病の進行:歯周病が悪化しやすい
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知覚過敏:歯の亀裂から冷たいものがしみる
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歯並びが悪くなる:噛み合わせが崩れ、悪化する
顎関節症
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顎の関節や筋肉に痛み
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口を開けると痛む、開きにくい
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関節から「カクンカクン」という音が聞こえる
不定愁訴
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首、肩こり、頭痛、首の痛み、めまい
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顎周りや舌の痛み
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不眠症や疲労感
歯ぎしり・くいしばりは、放置していると全身に影響を及ぼし、健康問題につながることがあります。適切な治療を受け、早めに対処することが重要です。
「歯ぎしり・くいしばり」と「噛み合わせ」の密接な関係
歯ぎしり・くいしばりが噛み合わせを崩す場合
もともと歯並びがきれいであっても、歯ぎしりやくいしばりが習慣化することで、歯列不正(歯並びが悪い状態)や不正咬合(噛み合わせが悪い状態)を引き起こすことがあります。これは、歯ぎしり・くいしばりによって歯に強い力がかかり続け、歯が内側に傾いたり、奥歯が擦り減ってしまうためです。
噛み合わせの悪さが歯ぎしり・くいしばりの原因になる場合
噛み合わせが悪いと、安静時でも上下の歯列が不安定になり、歯ぎしりやくいしばりが誘発されやすくなります。また、噛み合わせが悪いことによって上下の歯の摩擦が増え、歯ぎしり・くいしばりの悪化に繋がることもあります。上顎の歯列が狭窄すると、顎が後方に押し込まれやすくなり、くいしばりが悪化します。歯並びが悪いと下顎が後ろに下がり、さらにくいしばりがひどくなる傾向があります。
歯ぎしり・くいしばりを放置すると…
放置すると、歯や顎関節に大きな負担がかかり、歯がすり減ったり、割れたり、噛み合わせが悪化するなどの悪循環に陥る可能性があります。歯を長持ちさせるためにも、早期に対処することが重要です。
くいしばりの診査・診断
従来、くいしばりによる負担を説明することは難しかったですが、医療の進歩により、デジタル技術を使用して歯にかかる負荷を可視化できるようになりました。専用の小型カメラで口腔内をスキャンすることで、歯の浮き沈みや、歯と歯の間の隙間(咬合間隙)、上下の歯の当たり具合を一目で確認できます。これにより、矯正治療や噛み合わせ治療後の改善も比較し、噛み合わせのバランスを視覚的に確認できます。
歯ぎしりやくいしばりに悩んでいる方は、ぜひ早めにご相談ください。
症例紹介
初診時は、赤色のところが上下の歯がすごく強く当たっていて、そのまま行くと咬合力で、歯が破折する可能性があります。
歯ぎしり・くいしばりの治療
マウスピース(ナイトガード)
マウスピースを装着することで、歯ぎしりやくいしばりによる歯や顎への負担を軽減し、歯を守ることができます。ただし、これは根本的な治療ではなく、一時的な保護手段です。歯ぎしり・くいしばりの根本的な解決には、噛み合わせの調整やその他の治療が必要です。
歯ぎしりやくいしばりにお悩みの方は、まずは診査・診断を受け、最適な治療方法を検討しましょう。