治療前後の評価について
視覚的に分かりやすい説明
視覚的に分かりやすい説明や治療経過の理解を促進するため、パノラマ写真やアニメーション、3D画像、CT画像などを効果的に活用するのは非常に優れた方法です。これにより、患者さんは自分の口の状態や治療内容を視覚的に確認でき、治療の進行状況をより理解しやすくなります。
さらに、噛み合わせの評価においては、正確な診断が成功への鍵です。特に保険治療では噛み合わせや歯並びの診査が必ずしも含まれていないため、専門的な歯科医院での診断が重要です。以下の方法が噛み合わせの評価に役立ちます。
●3Dスキャニング
口腔内の精密なデジタルスキャンを行い、患者の歯の形状や噛み合わせを可視化します。
●デジタルCTスキャン
骨格や歯の位置関係を立体的に捉え、噛み合わせに問題があるかどうかを確認します。
●モニタリングツール
大型モニターを使用して、治療前後や途中の変化を視覚的に確認することで、治療効果を実感してもらいます。
このような視覚的手法を取り入れることで、患者さんが治療内容を深く理解し、自信を持って治療を進められるような環境を整えているのですね。
顎運動のビデオ撮影
口腔内写真、顔写真、全身写真、フェイスライン写真
咬合平面の比較写真
スマイル写真
患者さんが美しい笑顔を作るための重要な要素の一つに「スマイルライン」があり、このラインは上の前歯の先端が笑ったときに見えるラインを指します。スマイルラインが調整されることで、笑顔の印象が大きく変わるため、当院では矯正治療の際にこれを特に意識しています。
各種診断技術とその役割
レントゲン(パノラマ写真、セファロ写真)
パノラマ写真は口全体を一目で確認できるため、歯の状態や配置を把握するのに役立ちます。セファロ写真は国際的な規格に基づいており、顎や歯の位置、前歯の傾きなどを平均値と比較して評価できます。これにより、適切な治療計画を立てるた
めの基礎データが得られます。
CTスキャン
CT画像は顎の骨や歯の位置関係を3Dで鮮明に捉え、顎の骨の変形が噛み合わせにどのような影響を与えているかを把握します。これにより、正確な矯正治療が可能となります。
気道容積の評価
顎顔面全体を考慮した治療計画を立てるために、気道容積を測定しています。気道が狭い場合、呼吸障害や睡眠時無呼吸症候群のリスクがあるため、顎や歯の位置だけでなく、気道の状態も重要な評価項目です。
口腔内スキャナー
口腔内スキャナーを使うことで、患者さんの歯並びや噛み合わせを360度から3Dで視覚化し、治療計画やシミュレーションを行います。肉眼で見えにくい部分も正確に把握でき、治療後の状態も視覚的に確認できます。
フェイススキャナー
フェイススキャナーでは顔全体の形状や輪郭を3Dで捉え、顎の骨のズレや噛み合わせによる顔の歪みを分析します。正しい噛み合わせに調整することで、顔の歪みが改善され、フェイスラインが自然に整うことが期待できます。
デジタルによるくいしばりの診断
デジタル技術を活用したくいしばりの診断は、非常に効果的な方法です。これまで患者さんに歯への負担を説明するのが難しかった部分も、最新のデジタル技術を使うことで可視化できるようになりました。専用の小型カメラを用いたスキャンで、以下のような情報が得られます。
●咬合被圧変位量(歯の浮き沈み具合)
くいしばりによる歯への圧力がどの程度かを測定し、歯がどれほど負担を受けているかを数字で示すことができます。
●咬合間隙の数字化
歯と歯の間の隙間をデジタルで計測し、どの程度の力で歯が接触しているかを確認できます。
●上下の歯の当たり具合
上下の歯がどの程度強く接触しているかを可視化し、噛み合わせのバランスを確認します。
この技術により、初診時と矯正治療後の歯の状態を比較することが可能です。例えば、治療前は上下の歯が強く当たっており、歯に過剰な負担がかかっている状態だった場合、矯正治療後には歯の接触が緩和され、荷重負担が軽減されていることが確認できるようになります。
さらに、歯列を拡大し、広い面積で咬合力を分散させることで、くいしばりの症状が改善され、歯や顎への負担が軽減されることが期待されます。このようなデジタル技術の導入により、患者さんに具体的な改善点を説明しやすくなり、治療の効果をより実感していただけます。
これらの先進的な技術を組み合わせることで、患者さんに最適な治療を提供し、治療の進行や結果を視覚的にわかりやすく説明しています。