顎関節症

顎関節症について、ご相談の多いお悩み
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顎の関節が痛い
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耳の前やこめかみ、頬に痛みを感じる
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口を開けると痛む
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顎が痛くて食事がしづらい
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顎が後ろに押し込まれていて息苦しい、呼吸がしづらい
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顎がだるい
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顎を動かすと「ジャリジャリ」「ミシミシ」「カクカク」などの音がする
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顔が左右対称でない、ゆがんでいる
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噛み合わせに違和感がある
顎関節症によって引き起こされる症状
顎関節症は、顎の周辺だけでなく、全身に影響を及ぼすことがあります。以下のような症状が現れることがあります。
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頭痛
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肩こり
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首の痛み
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耳の痛み、耳鳴り、めまい
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歯ぎしり・くいしばり
顎関節症は全身に影響を及ぼす
顎関節とは、頭と下顎を連結させる関節部分のことです。下顎は顎関節からぶら下がっており、関節と下顎頭の間には「関節円板」と呼ばれる軟骨のような靭帯組織があります。
関節円板は、上顎にある関節結節と下顎の突起である下顎頭の間に位置し、顎の動きにおいて重要な役割を果たしています。
顎関節症が進行すると、顎の不調だけでなく、全身の痛 みや不調が現れることがあるため、早めの診断と治療が必要です。

顎関節症の症状と全身への影響
関節円板の役割
関節円板は、下顎のスムーズな動きを助け、衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。しかし、強い衝撃や持続的な力がかかると、関節円板が下顎頭に押し出されてずれてしまいます。このずれによって顎関節症の症状が現れます。
顎関節症の代表的な症状
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あごが痛む(顎関節痛・咀嚼筋痛)
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口が開かない(開口障害)
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あごを動かすと音がする(顎関節雑音)
これらの3つが顎関節症の代表的な症状です。
顎関節症による全身への影響(副症状)
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頭痛
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肩こり
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首の痛み
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背中の痛み
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耳の痛み、耳鳴り
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顎の周りの筋肉痛
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舌の症状
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めまい
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歯ぎしり・くいしばり
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鼻づまり・呼吸しづらい
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喉が詰まった感じ
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顎が押し込まれている感じ
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顔のゆがみ
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体のゆがみ・姿勢が悪い

顎関節症が進行すると、以下のような全身症状が現れることがあります。
顎関節症が全身に及ぼす影響
顎関節は、顔、頭、首と密接に関係している筋肉とつながっているため、顎関節症が進行すると、顎周辺だけではなく、「耳」「鼻」「頭」「首」「肩」など、全身に症状が現れることがあります。顎関節症自体が軽度でも、全身の副症状がつらいと感じる患者さんも多くいらっしゃいます。
顎関節症の原因
顎関節症は、以下のようなさまざまな要因が重なって発症すると考えられています。
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ストレス
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噛み合わせの問題
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歯ぎしり
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くいしばり
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かぶせ物や入れ歯が合っていない(悪い噛み合わせ)
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かみ癖(左右どちらか一方でばかり噛む癖がある)
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顎を酷使した(大口を開けたり、硬いものを噛んだ)
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頬杖、うつぶせ寝、不良姿勢
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外傷(顔面打撲、交通事故)
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歯並び、歯列不正、不正咬合
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睡眠障害
顎関節症と噛み合わせの関係
噛み合わせの悪さが原因で顎関節症が発症することがあります。顎関節は、頭蓋骨と下顎をぶら下げる不安定な関節であるため、噛み合わせの不具合で下顎がずれた位置で噛む状態になると、顎関節や周囲の筋肉に持続的な負担がかかり、捻じれや歪みが生じやすくなります。
さらに、下顎のバランスが崩れると、顎関節の中でクッションの役割を果たしている「関節円板」が下顎頭に押し出され 、顎が「カクカク」と鳴るようになり、症状が悪化することがあります。噛み合わせが顎関節症の発症や進行に大きく影響するため、適切な診断と治療が重要です。


もちろん、きれいな歯並びで噛み合わせに問題がない場合でも顎関節症になることはありますし、噛み合わせが悪くても顎関節症にならない人もいます。
当院の診査と治療方針
当院では、まず噛み合わせをしっかりと診査・診断し、噛み合わせの問題が大きいと判断される場合に噛み合わせ治療をご提案いたします。
顎関節症の治療
顎関節症の原因や症状の程度によりますが、治療は次のようなステップで進めます。
1.生活習慣の指導
最初に、顎関節症を悪化させる可能性がある生活習慣(例えば、ストレス、頬杖、うつぶせ寝など)を改善する指導を行います。
2.噛み合わせの調整
噛み合わせに問題がある場合は、調整を行います。噛み合わせが正しい位置に整えられると、顎への負担が軽減されます。
3.マウスピースの使用
歯ぎしりやくいしばりがひどい場合は、マウスピース(ナイトガード)を使用していただきます。これにより、顎や歯への負担を軽減し、リラックスした下顎の位置を保つことができます。
4.矯正治療
マウスピースで下顎がリラックスした位置を見つけ、症状が改善する場合には、積極的に矯正治療を行い、噛み合わせを根本から治していきます。
最適な下顎位を考えた治療
当院では、患者さんの全身にとって最適な下顎の位置を常に考えています。下顎は筋肉によって支えられており、日々の変化に敏感です。下顎がリラックスした状態で変化しにくい噛み合わせを作ることが、顎関節症の根本治療として非常に重要です。
